2016年11月22日火曜日

essay No.3 / ノイアーワイン 地元でしか飲めないワイン

エッセイ 静かなドイツの森の窓から
 
 日本の家族や友人たちに送ってあげたいけど出来ない!
こんなに美味しいのに〜!という飲み物の一つが「ノイアーワイン」です。
 
 直訳すると「新ワイン」(ノイアー=新)となります。
 
 なぜ日本に送れないのか?
 
 瓶の栓が密封されていないからです。横にすると中の飲み物がこぼれてしまいます。
 
 どうして栓がちゃんとしまっていないのか?
 
 瓶を密封すると、中の飲み物が爆発して容器が破裂する可能性があるのです。
 
 「ノイアーワイン」とは、収穫したばかりのブドウを水と酵母に混ぜた、発酵途中のブドウ酒です。
 
 初めの頃は炭酸入りブドウジュースみたいな味がします。まだワインになる前の状態なので、グラスに注ぐとか細かい 
 泡がシュワシュワ〜ッと出てきて、まるでシャンパンを注ぐような繊細な音と、グラスの中で 踊る微細な泡を楽しく鑑賞出来ます。
 
 発酵が進み続けるので、ひごと甘みがひいていき、徐々にワインらしい味になっていきます。
 
 3週間ほどでアルコール含有量は11%まで上昇します。  
 風味やアルコール量の変化を連日堪能できるのはノイアーワインならではで、「本日限定の味を香り」が日々楽しめます。
 
 風味やアルコール度が好みに達した日にグビ〜っと飲みきります。
 
 アルコール含有量1%の甘い炭酸入りブドウジュースとして飲むか、もう少し待って炭酸と甘みの風味が控えめになった8%くらいの軽めのお酒として楽しむか、もしくは11%のワインとして一献傾けるかなど、嗜み方はさまざまです。   
 ノイアーワインには乳酸菌と豊富なビタミンB1やB2が 含まれているので、健康や美容に良い効能効果があります。 
 値段は大体1本(750ml)3ユーロ(約350円)。秋限定で販売されます。
 
 旬産旬消か地産地消のノイアーワイン、最高に美味しいです!



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